読書の秋
ワーキング・マザーの時は、本なんて読む時間がなかった。子育てから解放されはじめた時、それまで観られなかった映画をさかのぼって観る方に走ってしまった。そして、中学生の時に挫折したギターやってみたり、フィットネス・スタジオに通ったり、迷走した挙句、次はオペラ。やっと、ここ数年、腰を落ちつけて古典でもちゃんと読んでみようかという気になって、図書館を活用し始めました。しかし、そう思った時にはもう目が弱っていて、小さな字がつらい(笑)
今読んでいる本の一つに、イギリス人作家の、心理学者兼探偵が、難事件を解決していくというシリーズものがあります。(さすがに、古典だけじゃあ・・)
第一次世界大戦が終わってしばらくした頃の話です。犯人は戦死した息子をもつ母親、殺されたのは、街頭で、軍服を着ていない若い男性に鳩の羽根を配っていた若い女性たち、というのがありました。
鳩の羽根を配るというのは、当時、イギリスで本当にあった話のようです。白い羽根は「臆病者」を表し、若い女性が街で軍服を着ていない(=志願兵になっていない)少年(の面影が残る世代の男性)に、戦争に行けというメッセージを送っていたのだとか。
これもまた、ステレオ・タイプな考え方から生じた悲劇?アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)の罠? もちろん、当時、そんな概念はなく、戦時下という背景もあったと思いますが。
それで、戦場で死んでしまった息子の母親が、鳩の羽根を配ることで、安易に国家に奉仕しているつもりの若い女性たちに復讐した、というストーリーでした。
私から本を読む時間を奪っていたのは2人の息子たちです(言い訳かな 笑)。親として、こういう話や、今この時も、世界中の戦争・紛争などで悲惨な目に遭っている関係者や家族の話は身につまされます。
おおっと、雑談はこれくらいにして・・・
11月12日(土)に実施する2つのイベントをご紹介します。
一つ目は、国際理解セミナー「ジェンダー平等の現状と国連女子差別撤廃委員会」。14:00~16:00 ムーブ5階 大セミナールームで開催します。
「国連女子差別撤廃委員会」というのは、日本も1985年に批准した(条約に署名した後国会でも承認を得た)「女子差別撤廃条約」に関して、各国における取り組み状況をチェックし、必要に応じてアドバイスなどを与える機関です。この条約批准後、日本で整備された国内法の一つに、いわゆる「男女雇用機会均等法」があります。
秋月講師のお話は、私も以前聞いたことがありますが、わかりやすく歯切れよく、今回もジュネーブの委員会での最新情報を伝えてくださるそうなので、大いに楽しみにしているところです。
詳しい内容とお申し込みは、こちらからどうぞ。
もう一つは、「高校生によるジェンダー問題探究学習成果発表会」。11月12日(土)13:00~15:40、会場は、北九州市立大学北方キャンパス1号館101室。
8月から探究学習という形で、ジェンダーについて学んでいた市内4校の高校生たちが、学習の成果を発表します。探究学習では、北九州市立大学の学生が指導役を勤めました。発表会では、北九州市の男女共同参画の取り組みの話や、講師からのコメントもあります。
高校生が、大学生とともに、社会の課題について自主的に学びあうことは、学習そのものも、その影響の広がりの点からも、大変意義深いことだと思います。どんな発表がなされるのでしょう。楽しみですね。
詳しい内容とお申し込みは、こちらからどうぞ。
えっ、どちらも参加したいのに、どうして同じ日にしたのかって?
すみません。いかんともしがたい事情があって、そうなってしまいました。なにとぞ、お気を悪くされず、どちらかお選びいただくことをお願いするばかりですm(__)m
前回ご紹介した、11月5日(土)13:30~15:00 藤原和博さん(義務教育初の民間校長)の「コロナを転機に!たった一度の人生を変える勉強をしよう」(ムーブ2階 ホール)のお申し込みはお済みでしょうか。
まだの方は、こちらからぜひどうぞ。
それでは、次回また。どうぞ、お健やかにお過ごしください。
ムーブ所長 小石 佐織