男性の家事参加には妻がキーパーソンか?
先月28日に、内閣府主催の「男女共同参画会議 男性の暮らし方・意識の変革に関する専門調査会」に参加した。
ムーブで、男性向け講座を多数実施していることからお声がかかったようである。28日のプレゼンでは、ムーブの「エプロン男子」「片付け男子」などのおとこの魅力アップシリーズ、「ケアメン養成講座」などの男性向け講座のほか、北九州市でこれまで取り組んできたワーク・ライフ・バランスの推進についても説明させていただいた。
さらに、地域性を踏まえての議論として、平成23年度の「北九州市の男女共同参画社会に関する調査」では、「性別による固定的役割分担意識」の解消に向け変化が見られるが、「家庭生活における男女平等達成感」について、平等と思っている割合は、前回(平成17年度)の意識調査から変化がなく、全国の調査の半数には、まだまだ追いついていない状況である。(下グラフ参照)
男性向け講座でのアンケートでは、「妻の大変さがわかった」「これから料理や洗濯、アイロンなど家事をするきっかけになった」と多くの方々がおっしゃっている。これまでの家事分担の偏りに気づくとともに、行動に移そうとしている様子がうかがえる。
受講生も、例えば「エプロン男子」では、昨年度までで、延べ528人(実353人)の方々が受講されているので、これを継続して、積み上げていくことで徐々に変化が起こってくるものと期待している。
しかし、家庭生活で平等達成感を感じる妻が増えるにはどうすればいいのかと思っていていたのだが、大変面白い現象に気づいた。
我が家の例で恐縮だが、かつて我が家は3世代の家庭で、夫はな~んにも家事をせずに長らく暮らしてきた。けれども、最近、「隗より始めよ」と、私も一念発起、まず、ゴミ出し(共働きでは夫がする家庭が多いと聞く)、洗濯干しなど、徐々に役割の見直しをしている。その中で、野菜の高騰から、格安で地元の野菜を販売しているお店を見つけたことから、そのお店の近くに行った折には、野菜を買ってきてもらうようにした。
そんな折、遠隔地で生活している娘からの電話に対する夫の第一声に笑ってしまった。
「そちらでは野菜は高くないのか」と。
まさに、買い物が彼の生活の一部、自分のものになっていると思った。
妻が夫に積極的にやってもらわないといけない。これまで、面倒で、私がやった方が早いのであまりアプローチしていなかった。それが、自立していない夫をつくってしまっていると反省しきり。
ゴミ出しも板についてきて、ゴミ回収日には、起床したら直ちに準備にかかって、家中のゴミを回収して回っている。
干し方も“しわしわの状態”が少しずつ改善している。
子どもの教育といっしょで、やらせてみることが、大変重要であることがわかってきた。どう夫にアプローチするかを考えないといけない。