熊本地震被災地を訪ねて

投稿者:所長 2016年08月01日

 

3seasonframe02_a05

 

   先月、熊本市男女共同参画センターのご案内で、熊本地震の避難所を訪問した。

いくつかの避難所を訪問したが、その中で、益城町の小学校の避難所が特に印象に残っている。

 避難所になっている体育館に入ると、間仕切りのカーテンが、すべて、開かれていて、体育館全体が明るく、風通しもよく、それまで、狭いスペースを間仕切りで囲んだ避難所を見てきたので、かえって、その避難所の開放感に強く印象付けられた。

 

 責任者の吉村さんから説明をお聞きし、かなり自立した運営ができていることに感心させられる。

 避難所生活の当初は、他県の行政職員の方々がトイレの掃除をやってくださっていた。「やってもらっていいのかなー?」吉村さんが少しずつ声をかけていき、いまでは避難者自身がトイレをピッカピカに掃除するようになった。

 また、激しい雨で、体育館に雨が吹き込んできたときには、小学生までが手伝って対応したのだと。

 昼間のカーテンのオープン化、子どもたちが勉強できるようにと学習室の設置、くつろいでお茶が飲めるリビングのようなコーナーまであり、突然の訪問者の私達にまで避難者の方がお茶を入れてくださった。

 

 必要なことを避難者自らが考えて行動する、そんな運営ができてきているように思った。そこには約20年間もまちづくりに携わってきた吉村さんの存在が大きい。

 これまでの震災の経験で語られていることに、一時避難所から集約避難所、集約避難所から仮設住宅、そして自宅での日常生活に向けて、 やってやる支援ではなく、避難者の自立に向けた支援の重要性がある。

 

 吉村さんというリーダー、それも頼もしい女性リーダーの存在で、避難所の中でも、早々と自立した運営が出来ている。被災された皆さんが、早くそれぞれの日常生活を取り戻してほしい。できることがあれば応援をしたいと思っている。