新年明けましておめでとう

投稿者:所長 2015年01月04日

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 新年明けまして、おめでとうございます。

 いよいよ今年、ムーブは開所20周年を迎えます。

 

 ムーブは、北九州市の女性たちが「自分たちの女性センターが欲しい」と声をあげて15年、北九州市の「ルネッサンス構想」に「総合女性センター(仮称)設置の推進」が掲げられて7年、待望の「女性センター」として平成7年7月1日にオープンしました。

 平成14年4月には、「北九州市男女共同参画社会の形成の推進に関する条例」によって男女共同参画センターは男女共同参画社会形成の拠点施設として位置づけられ、これにともない、女性センターは「北九州市立男女共同参画センター」と名称を変更。女性の地位向上とエンパワーメントを中心課題としてきたムーブは、男女を視野に入れた活動を展開することとなりました。

 

 ムーブ開所時の基本理念は、一つはあらゆる世代の男女が出会い、交流し、新しい自分を発見し、行動へとつなげていく「創造と発見の広場」、一つはここから情報が生み出される「コミュニケーション型広場」の創設です。機能は、情報とネットワーキング。活動のキーポイントは、「知る・交わる・考える・生まれる」です。

 従来の啓発指導型ではなく、21世紀に通用する新しい共生社会の実現につながる活動を目差したものでした。

 これらの基本理念をはじめとする考え方は、20年たった今も、私たちが受け継ぐものとして、方向性を示しています。

 

 20周年を迎える今月には、皆様のおかげで、開所からの利用者が約580万人に達することになります。

 私が、ムーブの所長を拝命したのが、一昨年4月、こんなに素晴らしい施設を創設してくださった先輩方に感謝しつつ、ムーブで、仕事をさせていただけることに、誇りとやりがい、そして責任を感じながら仕事をしています。

 

 金子みすゞは、「みんな違って みんないい」と言っていますが、男性も女性も、枠にはめられずに、一人ひとり個性を持った人として、互いを尊重し、もっと自由に生きられる社会になればいいなと思って仕事をしています。

 私が、子どものころは、幸せなことに、女子だということで、制約を受けたことがあまりありませんでした。でも、社会に出たとたん、女性には社会の制約が沢山ありました。

 また、仕事を通じて、働く女性の悩み、女性や少女に対する暴力、性的マイノリティーの問題など多くのことを知りました。また、生きづらさに悩んでいる男性もいます。そして、世界には、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんが訴え続けているように、学校に行けない女の子たちが沢山います。知ることによって、これまで知らなかった問題が見えてきます。世の中には、知らないでいることや、考えが及ばないことによる差別や偏見があります。

 もっと、もっと、男女が自由に、いろいろなことを選択でき、自由に生きられる社会を目差して、20周年を迎えるムーブは、男女共同参画社会形成の拠点として、皆様と共に、これからも「知り・交わり・考える・生まれる」をキーワードに活動を行ってまいります。

 今年もよろしくお願いいたします。

 

 

   
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